2013年3月22日金曜日

セルヒオ・ラモス、“ラ・ロハ”通算100試合

3月22日は、セルヒオ・ラモスのフットボールキャリアにとって、単なる1日というわけではない。
それは、スペインサッカー協会にとってもだ。

2度のユーロ制覇、そしてW杯制覇を成し遂げたラモスは、22日W杯予選フィンランド戦でスペイン代表通算100試合を迎える。

すでに現代表メンバーには、カシージャス(143試合)、チャビ(119試合)、シャビ・アロンソ(106試合)、トーレス(101試合)、プジョル(100試合)らの“代表100キャップ”メンバーがプレーしているが、今月30日に誕生日を迎えるセルヒオ・ラモスは、「欧州最年少(25歳と357日)での代表100試合到達」というおまけがついてくる。さらに、もしシャビ・アロンソが出場しなければ、キャプテンを務める可能性もある。

フットボール史にその名を残す名DFたちの「25歳と357日」当時の代表歴と比較しても、
セルヒオ・ラモスの功績の凄さは際立っている。

~「25歳と357日」当時の代表歴~
元イタリア代表のパオロ・マルディーニ:64試合
元ドイツ代表のフランツ・ベッケンバウアー:61試合
元アルゼンチン代表のダニエル・パサレラ:40試合
元イタリア代表のフランコ・バレージ:15試合

スペインサッカー協会は近いうちに、“代表100キャップ”を達成した選手たちを表彰する計画を立てている。そのなかには、前スペイン代表最多キャップの持ち主、アンドレ・スビサレッタ(126試合)も当然含まれる。

そして、今回『Marca』が、ここまで素晴らしいキャリアを送ってきたセルヒオ・ラモスに向けられた数々の賞賛について、まとめている。

ルイス・アラゴネス(元スペイン代表監督):
「わずか18歳にして、1人立ちした」
「代表デビューは私にとってのご褒美ではない、彼自身に対するものだ。彼の場合、年齢は関係ない。むしろ、それはより評価を高める要素だ。(一般社会では)18歳になれば、成人として認められるが、フットボールの世界ではそうではない。セルヒオは、このチームで特異な存在だ。若い選手には、思いっきり自分を表現させる環境を提供しなければいけないのと同時に、手を差し伸べ、正しい道を歩めるよう導いてやらなければいけない。私は、思ったことを口にする彼のことが好きだよ」

ビセンテ・デルボスケ(現スペイン代表監督):
「野心を持った選手。しかし、その考えは至極真っ当で、前向きなものだ」
「フットボール選手としても、1人の人間としても、限界まで突き進む子だ。とても野心的だが、明確な考えの持ち主。計画通りのことを達成するタイプだろう。常に努力を怠らないので、向上心がある限り伸びていくはずだ。CBとしてはまだ成長途中にある。また、守備的MFとしても十分やれる素質がある」

パオロ・マルディーニ(元イタリア代表)
「現在、世界で3本の指にはいるDFだ」
「実際にピッチ上で顔を合わせる機会はなかったが、『Marca』の計らいで、ミラノのホテルで初めて会った。後で聞いたんだが、彼はとても落ち着かない様子だったそうだ。僕が、子供のころのアイドルだったからだそうだ。それは、僕にとっては誇りに思うこと。僕も昔、自分のアイドルだったパオロ・ロッシに会うときには、不安でしょうがなかった。彼もまた僕と同じだったんだ。僕も彼と同じようにサイドバックからキャリアを始めて、後でCBにコンバートした。セルヒオ・ラモスはわずか26歳にして、世界でも3本の指に入るDFだよ」

ファビオ・カンナバーロ(元イタリア代表):
「生まれながらの素質を持った選手」
「DFとして素晴らしいクオリティーを持っているし、並外れたパワーがある。僕がレアル・マドリーでプレーしていたころ、いつも僕の傍にいて、いろんなことを聞いてきた。なかでもポジショニングのことを教えたよ。昔も今も、パワーとクオリティーには優れているけど、CBとしてプレーするには、常に適切な場所に立っていることは不可欠だ。どのタイミングで前に出たり、後ろに下がったりするかは重要なこと。また、彼はW杯で優勝したいって言っていたけど、実際に達成したね」

ロベルト・カルロス(元ブラジル代表):
「ピッチ上で僕らは共犯者だった」
「年は離れているけど、すぐに仲良くなって、家族ぐるみの付き合いもしていた。ピッチのなかでも、2人で相手を困らせていたね。監督からは2人同時に上がるなって言われたけど、僕らがそれを守ることはなかった。彼が高い位置へ上がっているとき、僕もそうしようとした。逆サイドで離れていたけど、お互いの顔を見て笑っていたよ。僕も、彼も、守るより責めることが好きなんだ」

ファビオ・カペッロ(現ロシア代表監督):
「監督に気に入られるタイプの選手だ」
「全体練習のあとも、残って練習していた。その個人練習も全力でやっているのだから、監督にとっては目をかけたくなる選手だ。ファンバステンやイブラヒモヴィッチもそうだった。彼はプロフェッショナルな選手だよ」

フェルナンド・イエロ(元スペイン代表)
「フットボール選手としての限界がどこにあるのか、私には分からない」
「彼がマドリーに入団する1年前に私は引退していたが、現役を続けていても、彼に引退の道を進められていたかもしれない。レアル・マドリーのようなクラブにすぐに馴染むのは、普通のことではないけど、彼には問題にならなかった。代表では良い思い出ばかりだ。1日中、あれこれ言い合っていた。だから、彼に言っていたよ。「お前は、カトリックよりもプロテスタントだな」ってね。空いた口がふさがらないヤツだった。全てに説明を求めてきたね。フットボール選手としては、限界が分からない」

アンドレス・イニエスタ(現スペイン代表):
「最初に会ったときから、まぶだちさ」
「僕は2歳年上だけど、U21代表で一緒だった。そのころから、彼のフィジカル能力は飛び抜けていたよ。誰より仲が良い理由は分からないけど、最初からこうなんだ。彼の守備力は高く評価している。人格者だし、際立ったキャラクターの持ち主だ。音楽があると、なお良いね」

*ちなみに、代表100試合到達の最年少記録は、元韓国代表の車 範根(チャ・ブングン)で「24歳と139日」。欧州ではこれまで、ドイツ代表のルーカス・ポドルスキーが持つ「27歳13日」だった。


http://www.marca.com/2013/03/21/futbol/camino_al_mundial/1363856778.html

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